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JCUからANAへ出した新たな要求

更新日:2022年1月24日

2021年12月15日付送付


1. 賃金について


1-1 基本給における他の職種との格差を是正すること。また、乗務手当保障制度を復活させ、客室乗務員が安心して生活できる賃金体系にあらためること。


【要求趣旨】

① 客室乗務員の初任給は地上のグローバルスタッフと比べ、3~4万円低い設定になっており、生活の安定、及びジェンダー平等の観点から是正が必要である。


② 1996年までは客室乗務員にも65時間の乗務手当保障がされていたが、現在は保障がなく出来高払いとされている。一方、運航乗務員は一定度の乗務手当が保障されており、客室乗務員も同様にすべきである。


2. 勤務について


2-1 労働時間管理の徹底


出社前の着替えを含む準備に要する時間や保安検査等に要する時間、その他、業務に関わる時間を勤務時間にカウントすること。


【要求趣旨】

① 客室乗務員が出社時刻の1~2時間前に会社に着き諸準備を行う習慣は、若干改善されたものの、相変わらず着替えや準備の為に早出をせざるを得ない状況である。本来、着替えやフライトの為に要する時間等、業務に関わる時間は賃金を支払うべき時間であり、改善が必要と考える。


② 国内線におけるB767、及びB787の出社時刻は、ANAがETD1時間前であるのに対し、JALはETD1時間30分前となっている。


2-2  勤務変更に関する是正


客室乗務員の生活に著しい負担を生じさせるスケジュールの変更は、必要最小限にするようルールを設けること。また、本人の同意を基本とし、YesかNoかを都度、確認すること。


【要求趣旨】

① 不規則勤務の為、スケジュールが出されてから予定を入れる生活をしている客室乗務員にとって、勤務変更は生活に支障をきたし、過大なストレスを生じさせるものである。本来勤務変更は、台風等、最小限のものに限り、Ship繰りや欠勤等で生じる欠員補充はスタンバイ要員からとすべきである。


② JALでは、社会生活への支障を最小限にする為、以下のルールがある。

     ・当日の勤務変更は、スタンバイ以外は不可

     ・フライトからフライトへの勤務変更は不可


2-3 労働負荷の高い勤務パターンの改善


国内線乗務翌日に長距離国際線をアサインする6日連続勤務等、過大な身体的負荷のかかる勤務パターンを改善すること。


 【要求趣旨】

① ANAではこれまで2001年以降20年間で、氏名が分かっている方だけで33名の客室乗務員が在職中に死亡されている。特に2014年以降、米国路線乗務後に亡くなった方が複数名おり、平均勤続年数がANAより高いJALと比べても異常な実態となっている。


② 国内線乗務の後に国際線長距離乗務という6日連続勤務パターンは体力の限界を超える労働負荷の高い勤務パターンであり、早急な改善が必要である。JALには、こうした国際線と国内線が続くパターンはなく、4-2-4-2パターンが基本である。


3. 評価制度について


3-1 過大な精神的負荷とチームワークの阻害、また、ものが言えない職場の形成に繋がる評価賃金制度は安全に逆行するものであり、早急に廃止し、勤続年数に準じた指揮順位と公正な昇格制度にあらためること。


【要求趣旨】

① 人事資格、区分資格、習熟コード資格のいずれも評価基準が客観性、透明性、合理性に欠け、恣意的評価が可能なものとなっている。


② 評価賃金制度は客室乗務員の保安任務にとって重要なチームワークを阻害する要因となっており、また、ものが言いにくい状況を生み出し安全に逆行するものとなっている。更に、パワハラを生じやすく、主観的な評価で格付けが決まること自体、人権侵害にあたると言える。


③ 諸外国における客室乗務員の指揮順位は経験が重視されており、勤続年数順が一般的である。


以上




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