ジャパンキャビンクルーユニオン(JCU)はANAと、休憩や勤務改善について合意しました
- 編集部
- 6月16日
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【合意内容】 客室乗務員の疲労軽減をはじめとする勤務環境等をめぐる中央労働委員会の和解調整において、以下の4点についてANAから概ね前向きな見解、具体的な対応内容が示されたことから、和解に応じることとした。 (1)路線を問わず休息及び食事の機会を十分に確保することの重要性について、会社は客室乗務員に文書で周知する。 (2)FRM教育及びチーフパーサー教育の中でも上記(1)を文書で明示する。 (3)チーフパーサーによる適切なマネジメントを通じ、食事を含めた休息の時間をできるだけ長く確保できるよう努力する。 (4)今後も、客室乗務員の声を聴きながら、負荷が大きいとの声があがっている勤務パターンについて、改善に向けて努力する。 2025年6月6日 |
2021年4月、ANA客室乗務員のTさんがJCUに加入し、「国内線と近距離国際線における休憩」を要求してから4年・・。ようやく、機内での休息や、ゆっくり食事を取ることの重要性をANAは認め、客室乗務員に対し、文書で周知することになりました。
当時、客室乗務員の休憩問題をめぐる団体交渉で、ANAはJCUの質問にきちんと答えず不誠実な対応だった為、2021年12月、JCUは東京都労働委員会(都労委)に不当労働行為(不誠実団交等)で救済申立を行いました。
この結果、都労委は、2024年9月にJCU完全勝利の不当労働行為救済命令が出されました。
これに対しANAは中央労働委員会(中労委)に再審査を申し立て、調査が行われてきました。
この中で中労委は労使双方に和解を提起し、2025年3月よりJCUとANAとの協議が始まりました。
この間、客室乗務員の休憩問題について、4月にジェットスタージャパン(JJP)で組合側が勝利する画期的な判決が出されました。
この判決で、労基法(施行規則32条2項)の解釈について、ANAが主張していた内容(=飛行機が到着しドアが開き、次便の出発でドアが閉まるまでの『ステイタイム』の時間すべてが休憩に代わる時間であるという珍解釈)が否定されました。
今回の合意により、ANAは休息や十分な食事時間を確保する重要性を客室乗務員に周知することになりましたが、その結果、本当に休憩が取れるようになるのかどうか、今後も注視が必要です。
引き続き、職場からのご意見をお待ちしています。
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